ダイニングキッチンは合理的思考のたまもの

2011.11.11

台所とダイニングの間の運搬効率についても、理論的にスタディーされ、家事労働の軽減が目差される。このような理屈やスタディーの結果生み出されてきたのが、ダイニングキッチン、台所とダイニングの間のハッチ、キッチンの脇に備えつけられた朝食用カウンターなのである。これらは今やハビタ派の枠を超えて日本中の家庭に広まった。それはハビタ派の基本である合理的な思考法が、強い普遍性と説得力を持っているからである。しかしこのような合理的な発想、あるいは理屈が、現実に合理的で機能的なものを生み出すという保証はどこにもない。

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これも理屈というものの宿命である。いざ使ってみたら、ダイニングキッチンのように雑然としたところで食事をする気にはまるでならないとか、ハッチもカウンターも中途半端で使いこなせなかったとかいう話は、それこそ普遍的にころがっている。収納の問題についても、また、ハビタ派はゼロから考えて合理的解決を見出そうとする。「なぜ洋服はクロゼットとか衣装棚という家具にしまわなくてはならないのか、ハンガーレールだけあってそこにどんどん洋服をつるしていくのが一番合理的じゃないか」そういう問いがウォークインクロゼットを生んだ。あるいは「汚いものじゃないんだから何も隠す必要はない」という問いが、スチールのメッシュで出来たスケスケの収納棚を生み出した。これは「すべてを白日のもとに晒そう」とするハビタ派を象徴するような収納器具と言える。収納に対するこのような合理的探究は、時としてしまう中身を上回る高価な収納を要求する場合すらある。




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