玄関の歴史的な由来

2011.12.09

玄関の“関”は明らかに“関所”、“関門”などと同じく、内と外とを厳しく隔てる意識を表わしている。それでは“玄”はなにかと言うと、これは禅の境地である“玄妙”の略で、玄関とはつまり“玄妙に入る関門″のことなのだ。この呼び名は玄関という様式の生まれ故郷を示している。玄関の起源は禅宗の方丈主殿から突出した出入り専用の庇にあり、それが中世の書院造に移入されて少しずつ形を変えていき、江戸時代になると、武家住宅における式台を構えた出入口を指して玄関というようになった。

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しかし、ここでは、玄関の歴史的来歴に詳しく立ち入る必要はないだろう。問題にしたいのは、明治時代以降に規模を縮小しながらも庶民的な住宅にまで普及した玄関という様式の中に、誕生当初からの“関門”の意識が継承されており、それが住宅の内部と外部を明確に隔てるのに有効性を保っていたことである。




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