「ニッポンの高速道路は、アメリカの高速道路のようなズサンなものではありません。アメリカの三倍以上の強度で設計されていますから、ハイウェーが崩落するなんてことは絶対にありません」と、ウソぶいていたのは、建設省の役人たちであり、名だたる国立大学の都市工学博士たちであった。ちょうど一年前の、アメリカのロサンゼルス地震のときの高速道路の被害状況を見ての感想だった。それが見事に、今回の地震で覆されてしまったのである。何も阪神高速道路の崩壊だけではない。新幹線の高架が崩れ、線路は宙に浮いてしまった。仮に電車が走っている時間に地震が発生したのであれば、さらに1000人単位で死者は増えていたに違いない。「私どもは開業以来、列車運行中の死亡事故はゼロです。世界に名だたる安全な新幹線を走らせているのです」と自慢していたJR東海は、あの高架崩壊をどう弁解するのであろうか。さらに病院、ビル、家屋の崩壊。それに伴う火災。海沿いの“ポートアイランド”では、泥沼ともいえる地震のご液状化現象で五〇〇〇人が死亡したということは、さらに1〇〇倍の五〇万人が被害を受けたと、ざっと見積ることができる。生まれて育った神戸を捨てて、別の場所に移り住む人も多かった。
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